土曜日は丸一日、コンテストでつぶれた。
ここには書かないが、いろいろあって、気分がもやもやすることばかりだが、
こういうものは、中国人の茶番にすぎないのだと思うことにした。
中国的にはよくあることなのだが、そうでない私たちの目から見ると変なことばっかり。
でも、まあ、うちの大学の子はそこそこいい成績がとれた。
〇そんな中「文城」読了。
二部構成で、第一部は林祥福を中心とするハードボイルドな物語。第二部は林祥福の行方をくらました妻の物語。兄妹だと言っていた阿強と小美は実は夫婦で、文城も実在しない町なのだった。どちらも阿強が林祥福に対して言ったその場限りのでまかせだった。厳しい親の元から逃れて、上海へ行き、親元から持ち出した大金を蕩尽し、次はいるのかいないのか定かでない親戚をあてにして北京を目指す。しかし、あまりにも幼くて世間知らずの二人の北京行きは行き詰まり、故郷に戻る。その後、……。いつもの余華の小説のように無残に人が次々と死んで、江南の瑞々しい山地の風景の中で、偶然、林祥福と小美はある形で再会を果たす。
ホッブスの「万人による万人に対する闘い」ってこういうものなのだろうかと思った。
残酷などんな暴虐もまかり通る社会で、義侠心や親子・夫婦の情を頼りにして生きる人間の儚さ・悲しさみたいなものを感じた。中国はつい最近までそんなところがあったよね。それが中国人気質を生み出したような気もする。いまは管理が行き届きすぎて、ある意味で日本よりも安全な国になったが。
お疲れさまです。私は障子貼りに忙しくしていて、いま5分の1くらい読んだかな~。パールバックの『大地』みたい、という感想もあるようですね。
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