2023/05/21

語学教師はいらなくなるかもよ

 このところ、いろいろと忙しくてブログを書く気になれなかった。

何をして忙しかったかを書けばそれなりに書くこともあるのだが、もう過ぎたことだし、書く気もしなくなった。

この土日も実は忙しくコンテストに出す学生の作文を添削していた。

私が担当するクラスの全員に書かせているのだが、今年はあることに気づいた。

成績が一番悪いクラスのこれまた成績が芳しくない子たちが、たいした内容はないながら、日本語としてはほとんど破綻のない作文を提出してくるのである。私は毎週、学生たちのノートを集めて、授業中にちゃんと課題をやっていたかどうかをチェックし、それを平常点をつける時の参考にしている。だから、学生一人一人がどの程度の文が書けるかはかなり把握している。しかし、そんな普段の課題のできからは、ありえない文章を何人もの学生が書いて提出しているのである。確か、ChatGPTは中国ではまだ提供されてないはずである。でも、それに近いものか、よくできた翻訳ソフトのようなものを使っているに違いない。

もはや、今までもあったような切ったり貼ったりとは、次元が違うできのよさなのである。

こうなったら、どこの大学もコンテストにこうしたものを出してくるであろう。たいした内容がないから、入賞するとは思えないが、作文コンテストの「日本語表現を評価する」という側面はこれからはなくなるだろう。同僚の先生は、「いままでだってみんな日本人の先生が手を入れたものを提出しているんだから」というが、いったん自分で書いたものを添削してもらってだすのと、一からソフトで作成するのとでは、やはり違う。少なくとも後者なら、一定の長さの文を書く練習になるのだから。

〇オンライン授業が普及して、一人の教師がいったんコンテンツを作れば、何年も、いくらでも多くの学生を対象にして授業ができるようになったし、こうやって語学学習自体の必要性もなくなってきたし、そのうち語学教師は、「三丁目の夕日」にでてきた氷屋のおじさんのように職を失うのかもしれないと思った。

8 件のコメント:

  1. おはよううささん♪
    翻訳ソフトが活躍して?
    使いこなすんですね。
    皆さん。

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  2. 私もビーイングという文章作成ソフトの作った中国語を見て、いよいよ語学の授業を単位欲しさで出ている学生には、こちらとしてはやることないな、と思いました。

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  3. 新美南吉だと胡弓弾きやランプ屋ですね。

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  5. 新美南吉の童話の中では、胡弓弾きとランプ屋が失業するんですか? たしかにランプ屋は失業しそうですね。
    ビーイングというのがあるんですか?調べてみます。単位ほしさに出ている学生は当然それを使うでしょう。それよりも、語学学習が趣味や教養としての意味は持っても、技能にはならないという未来が意外にもすぐ来そうな気がします。

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  6. Microsoftの「Bing」です。ブラウザーに勝手についてきて、吹き出し印の中に「b」とある青いロゴ?が画面上の右端にあって、カーソルをあてると「チャット」「作成」などが出てきます。

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  7. 生徒たちが英語を教科の一つと思っている限り(実際教科の一つですが)、面白くないし、楽していい点を取ろうとします。そして「日本人は英語が話せない」のまま…。
    大学でも同じ?

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  8. どうでしょうね。人それぞれです。アニメなどの大衆文化の熱烈なファンもいて、そういう子は日本に行ったことがなくてもかなり話せたり聞いたりできる子が多いですし、SNSで日本人と交際したりもしているようです。でも、何となく来た子もかなりいて、そういう子は易きに流れてAIを使って適当にやっていくような気がします。日本の大学と同じように、最低限卒業証書と学位記があればいいと思っている子も多いです。

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