2022/01/20

やることもやらないで

 どこにもいけない休みとはいえ、やることはそれなりにあるのに、だらだらと本を読んだりビデオを見たりしてすごした。

本は蘇童の「妻妾成群」と「紅粉」。それと、YOUTUBEで「紅粉」の映画を見た。

「妻妾成群」はあの巩俐の「大紅燈籠高高挂」の原作。映画は日本語では「紅夢」といったと思う。「大紅燈籠高高挂」は台湾で作られたドラマもあって、これもYOUTUBEで見られる。どちらもかなり重い内容なので、きらいな人もいるだろう。特にドラマは映画よりもなまなましくて、複雑な内容になっている。原作も映画もドラマも「女って怖いな」と思わされる内容だが、その怖さは女性がその当時の社会で抑圧されていたからこそ生まれる怖さである。むかし、なにかで「日本の幽霊や怪談の主人公は女性が多いが、それは女性が抑圧されていたからこそである」というような内容の文章を読んだことがあるが、それにも通じるものがある。

「紅粉」は中国の解放(中華人民共和国の成立)によって遊郭がつぶされ、そこで働いていた二人の娼婦が新しい世の中でどう生きていくのかという物語である。没落した上流家庭の道楽息子にこの二人の女性がからむようにして話が進んでいくのだが、一人は最初はこの男性に頼って一緒に暮らすが、その後、出家したり、寺から追い出されたりして、最後は地位も金もなさそうなしょぼい別の男性と結婚する。もう一人はその道楽息子と結婚して子どもを生むが、貧しさに負けるように二人は喧嘩ばかりの生活を送るようになる。この後、映画と小説とでは理由が異なるのだが、道楽息子は公金を横領して死刑になる。女性ふたりは分かれてそれぞれの道を行く。

しっちゃかめっちゃかな二人の女性は、社会の底辺に属しているのに、泣いたり騒いだりしながら、妙にしたたかに生きていく。それにひきかえ、男性のほうはもともと上流階級の出身で金で女性を買う立場だったのに、妙にお人よしで女性に振り回されて死んでしまう。

映画のほうは、話しがさりげなく展開していってしまうので、ぼんやり見ていると筋が追えなくなる。地味すぎる映画なので、一応、日本でも上映されたようだが、張芸謀の「紅夢」みたいに話題にならなかったのかも。

次は「離婚指南」というのを買ったので、それを読んでみることにする。

こんなことをやっているといつまでもやらなければならないことができないのだけど。


4 件のコメント:

  1. 「成群」ってすごいですね。一家を切り回すのも大変ですね。

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  2. そういえば、長らくテレビドラマを見ていません(テレビがないのです)。

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  3. おはよううささん♪
    お休みです、どうぞっていわれると、そんなもんよね~。

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  4. テレビドラマのほうでは、一家が切り回せなくなって、没落します( `ー´)ノ

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