ひきこもりはやめよう、今日こそはでかけようと思っていたが、
あいにくじとじとした雨。家にはでかけなくても十分なくらい食べ物があるし、今日もでかけないかも?
〇「芳華」も、「金陵十三釵」も、「帰来」も、みんな厳歌苓が原作を書いているのだ。
このひとはそういえば、あの胸糞映画「シュウシュウの季節」の原作者でもあるのだった。
この人の人気の理由のひとつは、性の問題などをタブーとせずにバリバリ書いてしまうところにあるんじゃないかと思う。
いま、彼女が書いた「小姨多鹤」という小説を読んでいる。
ドラマにもなったらしいが、劇中で「日本人女性の多鶴」が変な寿司を作って「おいしい!」と思わず日本語で声をあげてしまい、日本人だとばれるという片段をビリビリで見て、見る気をなくしたので、小説のほうを読んでいる。
日本人であることを隠そうとしているなら、なぜ「寿司」を作るのか。
それもサーモン寿司。たぶん、1950年代。
そんな時代には日本でもサーモンを寿司にすることはなかったはずだし、まして中国で生で食べられる魚が手に入ったのか。
海苔巻きの上に醤油をつけたサーモンの刺身を乗せて食べるのだと。
もうそのでたらめさが無理。
第二次世界大戦の末期に、ある夫婦の妻が日本兵の暴力によって子どもが産めない体になる。そこでその夫の両親が子どもを生ませる道具として残留日本人の若い女性を買って息子にあてがう。その後、この「三人の夫婦」がどのようにして彼女が日本人であることを隠しながら、中国人の妻を三人の子どもの「母」、日本人女性を子どもたちの「叔母」という体裁にして生活していくか…。それも、プライバシーもあまり守られない夫の会社の社宅のような環境で…。
そういう話である。これだけ読んでも、人々の劣情から生じる好奇心をくすぐりそうなストーリでしょう?
この小説の主人公の中国人夫婦は確かにすごく中国人風。
雑な生き方をしているけれど、人間味があって懐が深い。
これはすごくわかりやすい。中国人が考える中国人の良さを集積したような人物像って、こういうものなのだろう。
しかし、この多鶴のほうはどうだ?作者は日本に取材に三回行ってこの人物像を作ったそうだけれど、たしかに「取材三回」の人物像だなと思う。
まるで日本人女性のステレオタイプでもう辟易してきた。しかし、今さら知ったわけではないが、こういうのが日本人女性のステレオタイプなんだなと改めて確認できる。
昨日までで三分の一読んだが、先を読み続けるかは考え中。
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