暑い。いくところもないので、家にいる。
こうしているうちに筋肉が弱ってなくなってしまうかも?
「在困難的日子里」は読み終わった。
主人公の馬建強の窮状を見かねて、クラスの優等生である亜玲は国慶節に調理場に手伝いにいく学生として建強を指名する。その日に調理場に手伝いに行けば、たくさん料理を食べられるという特典があるからである。しかし、このことで建強はクラスメートたちから嘲笑され、彼は亜玲を恨み、調理場の手伝いを終えた後、何も食べずに調理場を去る。
その後、建強はいつも食べ物を隠しておく場所で二度も続けてお金と糧票を拾う。彼はそれで空腹を満たそうと一度は思ったが、拾ったものを自分のものにしてはいけないと思い、担任の教師に渡す。
そのお金と糧票も実は亜玲が建強を助けようとして、彼に拾わせたのだった。
建強がどうしても彼女の好意を受けようとしないため、亜玲は父が所属する武装隊でアルバイトをさせることによって彼を救おうとする。二人は休日に武装隊で働くようになり、建強はようやく学校の食堂の食券や衣類を買えるようになる。武装隊の工賃はとても多かったが、実はそれは亜玲がこっそりと自分の分も彼に渡していたからだ。また、彼女の計らいにより、わずかだが奨学金ももらえるようになる。
しかし、こうしたことから、二人のことをあれこれ噂する者が出始める。亜玲には以前からボーイフレンドの大衛がいたからだ。
亜玲はこうした学内の噂をものともしなかったが、大衛はひそかに苦しんでいるようだった。建強は自分が彼らを苦しめているのだと思い、退学して農村に戻ろうとする。
しかし、彼の能力を惜しんだ担任の先生の計らいで別の町の中学に転校することになる。
誰にも気づかれないように、早朝に建強は学校を発つ。しかし、飢えで身体が弱っていた彼は路上で倒れてしまう。そこに大衛と亜玲、そして彼をいじめた文明がやってきて、彼を介抱する。文明は建強に謝罪する。建強はこうして彼らに付き添われて元の学校に戻り、復学する。
後半のあらすじはこういうものだ。
亜玲や大衛は、ともに有力者の子だが、おごることなく、むしろ恵まれた家庭環境ゆえに育まれた度量と正義感を兼ね備えている。それに比べて、建強は貧しい中でも人としての尊厳を守ろうと努力して生きているが、農村の出身ゆえか、まずしさゆえか、心の中に多くのわだかまりを抱えている。(こういうところが本当に残酷だよねえ)
たしかに恵まれた環境で育った人が、おおらかだったり、まっすぐな正義感をもっていたりすることは多いのだろう。全部がそうとも言えないが。
はるかむかし、わたしが地元の進学校に進学した時も、有象無象に満ちた中学に比べたら、性格もものわかりもよい生徒が多く、すごしやすいなと思ったものだった。