2024/12/30

「世間胸算用」読了 次は…

 『世間胸算用』読了。

たいへんおもしろかった。現代語訳でもよくわからないところがあったが、それでもおもしろい。

大晦日に借金を返すためにてんやわんやの騒ぎになるなら、早くから計画的に生活をすべきだというのは、誰だってわかっている。しかし、それができないのが人の常。

大晦日を乗り越えるために、妻や息子を奉公に出したり、獄門覚悟で追いはぎをしようとしたり、詐欺まがいの芝居をうったり、なりふりかまわずの行動にでる。

人々が右往左往するようすは滑稽だが、その滑稽さの合間から地獄が見える。現代のように福祉があるわけでもなく、うまく世の中が渡れなければ命さえうしないかねない社会なのだ。

次は、『好色五人女』を購入してみた。通勤の行きの地下鉄の中で最初の悲恋物語を読んだ。後は毎日ぼちぼち少しずつ読む予定。

〇『怨女』も少しずつ読んでいる。

息子は成長して、三男にそそのかされて放蕩生活を送るようになる。

そこへ縁談の話。しかし、嫁入りした女性の紅蓋頭(花嫁が頭にかぶる赤い布)を取ってみると大変醜い女性だったため、銀娣は嫁の実家に騙されたと思い、嫁につらくあたり、息子夫婦の間には諍いが絶えなくなる。

嫁が病気になると、銀娣はこのままでは孫の顔が見られないと思い、家で幼い頃から使っていた下女を息子の妾にする。

こうして、嫁は家で冷遇されるようになった。医者も呼んでもらえなくなったし、欲しいものも手に入れられなくなった。病気で寝たままの嫁の部屋のドアの前に椅子を置いて、銀娣は午後中、嫁をののしるのが習慣になった。

こうして、妾は三人の子どもを生み、その後、嫁は亡くなった…。

あと10ページ。鬱展開のため、気力が失せつつあるが、あと少しなので頑張って読む。


6 件のコメント:

  1. その次は落語集が良い🦆❤️

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  2. そうですね。そういう気楽なのもいいかもしれません。お正月だし。

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  3. ずいぶん重いお話ですね。鬱になりそう。

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  4. おお、速いですね。私は「三体」の巻1をポチ♪ アマゾンプライムでドラマもやってますが、まず原作を読んでから、と。翻訳でもこういうのは面白いです。「清明上河図~」も巻1をポチ♪ これは原文のほうが断然いいです。

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  5. 読み終わりました。当分、張愛玲以外の作品が読みたいです。

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  6. 今年も私にとって異世界を見せていただき、ありがとうございました。良いお年を!

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