やっと一日フリーの日がやってきたので、映画を見に行った。
以前にもここに書いた「雄獅少年」の続編「雄獅少年2」が今日封切なので、それを見た。
シネコンの一番大きなスクリーンが割り当てられていたが、週末だというのに私を含めて三人しか観客がいなかった。
前回のラストは阿娟が上海にでかせぎに行くシーンで終わったので、今回の舞台は上海。豫園あたりの風景がよく出てくる。そこで今回は阿娟がボクサーとして頂点を目指すストーリーなのだが、もちろん映画のストーリーなのでそう簡単にいくはずもなく、途中で大きな挫折がある。そしてもちろん最後には夢がかなう。
阿娟がどんなことにも耐えるのは、自分のためでもあるけれど、何より故郷の父を上海に呼んで怪我の治療を受けさせる費用を稼ぐためである。こういう家族の物語が中国人の琴線に触れるのである。
(そういうことを思うと、春月ねいさんのブログに出てくる横暴家政婦が「孤独な老人がかわいそう」と金科玉条のように言うのは、共感はできないにしても、中国の雰囲気としてはよくわかる。もう何も考えなくても、そういうふうに口をついてでるのだろう。)
上海で戦う主人公の少年阿娟の心の支えは、故郷の家族であり、獅子舞の师傅であり、李白の詩でもある。
これはこれでいい映画だった。けれども、わたしはやはり前作のほうがよかったと思う。
広東の田舎の貧しくものどかな風景で友人たちと成長する姿もよかったし、そこから一転して、発展する広州の底辺で孤独と貧困と重労働に耐えながらも夢を持ち続ける姿もよかった。こういう多面性こそが中国なのだとも思えたから。
みんな必死に生きているんですよねえ、あの粗暴な家政婦さんも。でも私もけっこう頑張って生きているのよね~、と通勤電車に揺られながら思ったり、しています。
返信削除家政婦はがんばっているでしょう。でも、まあ、おかしいところはやはりおかしいですね。
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