2024/01/04

話が伝わらなくて、心が折れる

〇 たとえば、期末課題の提出ファイルの形式。一年生の授業なので中国語で期末課題についてのお知らせを書いた。しかし、どうしてか、ぜんぜん連絡したのとは違うものを出してくる学生がいる。わたしの中国語が怪しかったのかと思い、昨日、寺の坊さんにわたしが書いた連絡文をみせたが、「まったく問題なく通じると思う。学生の理解力の問題ではないか」とのこと。提出期限までまだ時間があるので、課題を提出した学生はまだ少ないが、なにしろ一年生は100人以上いる。この中でどれだけがちゃんと指定通りのファイルを出すのか、もし指定通りでなかったら、いちいち連絡して出し直してもらうべきなのか。人数が多いので、チェックだけでも大仕事になりそうだ。それ以外にも今時の子なのに「スマホで録音する方法がわかりません」と連絡してくる子もいる。寮に住んでいるのに、教えてもらえる友達がいないのだろうか。手がかかりすぎ。いろいろ考えると頭が痛くなる。

〇三年生の授業もそうだ。授業では新出単語についての説明をしてから、重要な単語については造句をしてもらう。たとえば「削る」。この単語で造句させると、これまで何人も「リンゴを削る」という文を書く学生がいた。そこで、学生に造句をしてもらう前に、「中国語では『削苹果』というけれど、日本語では『リンゴを削る』と言わずに、『リンゴをむく』と言うんですよ」という説明をした。丁寧に黒板にリンゴを削る」と書いてバツ印までつけた。しかし、その後、学生に自分が書いた文を黒板に書いてもらうと「おかあさんは子どもにリンゴを削ってあげました」と。だから、それじゃだめだって今言ったばかりでしょう!?と頭がくらくらした。その後、提出してもらったノートを見たら、他にも「リンゴを削る」組がちらほらと。

〇授業中にスマホを出してこっそり見ている学生を見つけたが、いちいち授業を中断して注意するのもいやだったので、無視していた。そうしたら、いつのまにか、何人もの学生がおおっぴらにスマホをだしてせっせとSNSか何かに打ち込みをしている。そこまで来たら見逃すわけにはいかないと思い、「何人もスマホを出している人がいますが、いますぐやめてください。ここから、みんな見えていますよ」と言ったら、みんなおびえた目つきでスマホをしまった。わたしが気が付いていないとでもおもったのだろうか。そのほんの数分あとに、またおおっぴらにスマホを出して眺めている子がいるので、そちらをじっと見ていると、隣にいる子が気が付いて彼女の腕をつついてわたしが見ているのを教えた。彼女はびっくりしたようなおびえたような眼をして、慌ててスマホをしまった。でも、たぶん、来週の授業ではまた同じことを繰り返しそうな気がする。


こういうふうに、話が通じない学生たち相手に授業をしていると疲ればかりがたまってくる。もちろん、まじめな学生もいるが、もう何だか気力が尽きてきてしまった。


3 件のコメント:

  1. 若者が成長していないのは日本だけではないのですね。
    がんばれうささん!!

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  2. ほんと、だんだん日本の大学生に追いついてきましたね。

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  3. 日本もこんなだっけ?

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