昨日、張愛玲の『心経』を読んだ。
『心経』とは、日本と同じく「般若波羅蜜多心経」の略称だと思うが、
この小説のストーリーと般若波羅蜜多心経にどういう関係があるのかわからない。
とにかく読んだあと、どのように解釈したらよいのか、気持ちをどのように整理したらよいのかわからないようなストーリーだった。
主要な登場人物は5人。
許小寒 主人公の女子大学生 数え年20歳になったところ。
父を愛しすぎるあまり、いつまでもこどものまま家にいたいと考えている。
小寒の父 40歳に満たない年齢らしい。お金も地位もある男性。
小寒の母 存在感がない女性。小寒も父も母の存在を無視して生活しているように見える。
绫卿 小寒の友人。父を早くに失くし、母との関係も悪い。容姿が小寒に似ている。
海立 モテモテの医学生。小寒に片思いをしている。
小寒にとって、父は最愛の人であり、父の話ばかりしている。
成長した娘に父も恋人に対するような感情を持っているようだが、このような父と娘の関係を続けてはいけないとも思っている。
小寒は海立が自分を愛していることを知っているが、彼女の最愛の人は父なので、自分に容姿が似ている绫卿を海立に引き合わせる。
绫卿は自分の家族に失望しており、とにかく早く誰かと結婚して家を出たいと思っていた。一方、海立も大学卒業後、外地で仕事をすることが決まっており、家族に早く身を固めることを期待されていた。そこで、绫卿と海立は婚約する。
故郷を後にする前に海立が小寒を訪ねてくる。そこで、海立の口から、绫卿が海立と別れ、小寒の父の愛人になったことを知る。ショックを受けた小寒は海立の求婚を受け入れる。
その後、父に嫉妬させるために、「海立と婚約した」ことを告げると、父はあっさりと賛成する。さらに絶望する小寒。
父は绫卿と一緒に住む家を探して、家族を捨てて出ていく。
母は「あの人はわたしもあなたも愛していないの。あなたは愛してもいない海立と結婚するのはやめて、しばらく親戚の家に行きなさい。わたしはここであなたを待っているから」と小寒に言う。母と小寒の心が通じ合う。
…という話。気持ち悪いわー。小寒の父って何?
結局、娘に女性としての愛情を感じていたけど、娘にそういう感情を持つのは都合がわるいから、娘に似た若い女性を愛人にしたということ?
一度読んだだけだと、何だかよくわからないことが多すぎたし、『心経』という題名の意味もわからない。でも、もう一度読むのはなんだか気持ちが悪い。
これまで読んだ『金鎖記』や『怨女』や『茉莉香片』などの心をヒリヒリさせるような病んだ人物の物語なら好きなのだけど、こういう病み方は苦手だ。
病んでますね。
返信削除理解を超えて心を通過していくのがタイトルの意味?
光源氏みたいな男ですね。そういう男を描くのは、「父親に愛されたい娘」だからなのかな~。
返信削除うーん、どうなんでしょうね。
返信削除実際に読んでみると、この父と娘はなんと理解していいのかわからないような微妙な会話をするんです。
昨日は一晩で読もうと思ってさっさと読んだけれど、ゆっくり考えながら読んだら、おもしろそうというか、こわそうというか。