2026/01/11

張愛玲『六月新娘』『琉璃瓦』

 昨日の午前中は学生の平常成績の表を作った。

午後はぼんやり動画を見て、それから近所へ買い物に。

家に積んである本もあるのに、また本を購入。張愛玲『六月新娘』(ジューンブライド)。

ビニールがかけてあったので書店では中が見られなかったが、家に帰ってみてみると戯曲集だった。

YOUTUBEに映画『六月新娘』があったので、本よりも先にそちらを見てしまった。

ここのところいくつか読んだ張愛玲の作品は陰惨なものが多かったが、これは上流階級の恋愛物語でハッピーエンド。

落ちぶれた実業家汪卓然は娘の丹林とともに船で香港に向かっている。丹林は数日後に香港で婚約者である南洋のゴム王の御曹司董季方と結婚するのだ。

船上で丹林はフィリピン生まれの華僑のALMONDと出会い、ALMONDは丹林を愛するようになる。

そのころ、季方はダンスホールでダンサーの白錦に別れを告げていた。

「これからぼくは結婚するが、きみもいい人を見つけてほしい」と。

そのダンスホールで酔っ払って暴れる男がいた。船員の麦勤である。彼は14年の間、外洋で働き、金をためて香港に帰ってきたのだが、結婚しようと思っていた相手は彼を待っていてはくれなかった。

季方は大金をもっている麦勤が悪人に襲われることを心配して自分の家に連れて帰る。

翌日、季方は麦勤の話を聞き、恋人を失った彼に白錦を紹介しようと思いたつ。そこで、白錦に電話してすぐに季方の家に来るように言い、麦勤を浴室につれていき、身なりを整えるように言う。

そのあと、婚約者丹林が父を伴ってやってくる。汪卓然と季方は外に食事に行き、

部屋には丹林だけが残される。そこへ白錦がやってくる。「婚約者には別の女性がいたのだ」と思ってショックを受ける丹林。白錦も驚いて帰って行く。

その時、身なりを整え終えた麦勤が部屋に戻ってくる。麦勤は丹林をみて、季方が紹介すると言っていた女性だと勘違いする。美しい丹林を見てすっかり気に入った麦勤。二人は酒を飲み、丹林は酔いつぶれる。

そこへ父と季方が帰ってきて、父はホテルに娘を連れて帰る。

翌日、丹林は父と結婚式の衣装を買いに行く。丹林の衣装も父の衣装も代金は大金持ちの季方が支払うのである。さらに、婚約者の父だからということで、季方は見込みのない丹林の父の事業に投資もしている。丹林は「これでは私は金で買われていくようなものではないか」と考え、結婚式直前だというのに婚約破棄を決意する。

麦勤とALMONDは、丹林と結婚するチャンスが自分たちに巡ってきたと考える。

そこで、麦勤とALMONDと季方が順番に丹林とデートをして、彼女の考えを見極めようということになった。

最初に麦勤が丹林と「ローマの休日」ならぬ「香港の休日」を楽しむ。

こうして、一日がすぎたので、この日、デートができたのは麦だけとなった。

麦勤は丹林が愛しているのは季方だけなのだと確信する。夜、丹林は父が待つホテルに帰らず、友人の何小姐の家に泊まる。

翌日が結婚式だというのに、相手に逃げられてしまった季方は白錦に電話して、求婚する。こうして急遽、季方は白錦と結婚することになる。

結婚式当日、客も集まり、白錦が新婦の支度を終えたところに、麦勤がやってきて季方に「丹林が愛しているのは季方だけだ」と告げ、麦勤と白錦は車に乗って、丹林を探しに行く。

そして、やっと丹林を見つけて、式場に連れて帰る。客たちは始まらない結婚式にしびれをきらして好き勝手なうわさ話に花を咲かせていたが、こうしてめでたく季方と丹林は結婚式をあげる。

どうやらこのさわぎで麦勤と白錦はお互いを気に入ったようであり、ALMONDも何小姐と付き合うことになるらしい。こうして三人の男性はみんな伴侶を得てめでたしめでたし。

…という話である。どたばたラブコメディー。映画だけだとよくわからない点があったので、後で原作も読んでみるつもり。

『琉璃瓦』は短編小説。

姚先生には七人の美しい娘がいる。「琉璃瓦」とはこの美しい娘たちのことだ。

姚先生は自分の仕事に利益をもたらしそうな相手を長女の結婚相手に選び、長女に「もし何かあったら自分が責任を取るから」と言って結婚させる。しかし、長女はその後、父を恨んで疎遠になる。

このことを反省した姚先生は、次女の結婚は次女に任せることにする。次女は仕事先の稼ぎのよくない男性を選び、結婚後も姚先生が生活の援助をしなければならなくなった。

このことを反省した姚先生は、三女の結婚相手にはどうしてもよい人を見つけなくてはならないと思う。三女を相手に合わせるために宴会を開いたが、三女はその場にいた別の男性を気に入ってしまい、その人と結婚してしまう。

そこへ、長い間疎遠だった長女が夫に愛人ができたから離婚したいと実家に戻ってきて、

「お父さん、この結婚に何かあったら責任を取るって言ったでしょう?」と姚先生を責めるのだった。

姚先生にはまだ四人の娘がいて、夫人はまた出産しようとしている。今度もきっと女の子だろう。疲れ切った姚先生はもう自分の人生は長くないと思う。

…という話。何だか少し「屋根の上のバイオリン弾き」に似ている。

子どもの結婚は親の思い通りにはならないものなのである。


4 件のコメント:

  1. 私は貧乏くさい「鶏毛飛上天」を見続けていますが、子どもの結婚をかたくなに反対している、子どもが商売するのも頑固に反対している、七面倒くさいオヤジがうんざりです。

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  2. 一番最後の一行にうささんのため息が聞こえ……

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  3. うささんのトークショウのようです(^。^)

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