このところだいぶ涼しくなってきていたが、国慶節の休みはまた35度以上の日が続くようだ。
でも、景色はだんだん秋らしくなり、タクシーが霊隠寺付近を通る時に黄色い彼岸花がたくさん咲いているのが見える。日本では赤いのが多いけれど、ここでは黄色いのが多く、日本のように禍々しいイメージはないようだ。
木犀の匂いもしてきた。学校や霊隠寺のような郊外のほうが匂いがつよい。
しかし、なぜか学校の中国人の先生が「今年はどうしたんでしょう。木犀の匂いがまだしないですね」と言う。もしかしたら鼻炎かなにかなのかしらと思ったが、「このあたりよりも霊隠寺のあたりのほうが匂いがつよいようですよ」と答えた。
〇昨日は暑かったので、家から出ずに授業の準備をだらだらとしていた。
大学の分と仏学院の分。
大学の授業の準備のために川上弘美の「神様2011」を読んだ。以前、授業の合間にさっと読んだときにはなんだか意味がわからないと思ったが、ちゃんと読んでみたら普通に意味がわかった。東日本大震災が残した問題はまだ片付いていないのにいつのまにか遠いことになった。その後、コロナが世界に広がって、当初はすぐに終わると思った影響がいまだに終わっていない。その以前には当たり前にあったものが、いまは手が届かないものになり、それ以前には想像もしなかった状況の中で、それでも日常生活は流れていくのである。それ以前の生活は今思うと夢のようであるが、そこに生きている時には生活の中にある一つ一つが失われてしまうかもしれないとも思わずに、そのありがたさにも気が付かなかった。そういうコロナ前とコロナ後の生活に重ね合わせて読んで、ああ、そういうことかと納得した。
〇「熊の神様」というのは、自然をつかさどる神様のことかな。
鹿も神様。
返信削除犬も神様。
カラスも?
かっぱさんも??
黄色い彼岸花、見てみたい。
返信削除もとの「神様」はほんとうに神様からの伝言だったのかと思えますね。「神様2011」をもたらすための。
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