昨日、帰宅のバスの中で「許三観売血記」を読み終えた。
「許三観売血記」の結末は「活着」のように悲惨ではない。
許三観はぼろぼろになって上海の病院に入院している息子のところにたどり着く。息子は幸いなことに回復している。その後、三人の子どももそれぞれ成長して結婚し、子どもをもうける。許三観はすっかり老いたが、彼と妻の生活の負担も減った。
最後に彼はレストランの前を通りかかり、かつて血を売ったあとに滋養をつけるために食べていた「ブタのレバーの炒め物」と「黄酒二両」を思い出す。彼はそれを注文するお金を得るために血を売りにいくが、高齢であるために断られてしまう。「今後、もしまた家族が窮地に陥ったら自分はどうしたらいいのか」と思い、ショックを受け、泣きながら町中を歩き回る。妻はそんな彼をレストランにつれていき、「この先、私たちが生活に困ることはもうないのよ」と言って、レバーと酒を彼が欲しがるだけ注文する。そこで、彼は自分の人生の試練が終わったことを知る。…という内容だった。
次はやはり余華の「第七天」を買ったが、まだ最初の部分を読んでいる。主人公はどうやらこれから自分を火葬するために出かけていくらしい。火葬場につくと、裕福な人や貧乏人などさまざまな人が自分が火葬されるのを待っている。そこに中国の格差社会が反映されているのである。主人公はどうやらあまり恵まれないらしく、これから火葬されるというのに自分の棺桶もないし、埋葬する墓もない…。という理解できるような理解できないようなとりとめのない話が続いている。この先、どういう展開になるのだろうか。
わくわくですね。
返信削除今まで読んだことのない類いのお話で、、気になります!
返信削除こちらはわかったふりをしていた秀吉家康の時代を正面から取り組みちう。こちらも血みどろちう。
返信削除おお、安部公房的ですね。
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