日曜日は食事と買い物のためにでかけていった。
地下鉄の中で『ティファニーで朝食を』を読む。
『クリスマスの思い出』を読むためにこの本を買ったので、なんとなく。
むかし読んだことがあるのに、あまり覚えていなかった。
これも「お金に困らない生活」をしている女子の話。
若くて何も分からない14歳の頃に田舎で父のような年齢の男性と結婚してしまったホリー。
そこから都会へと逃げ出して多くの男性と曖昧な関係をもち「お金に困らない生活」を始める。たとえばトイレに行くといって50ドルもらい、タクシーに乗るといってまたお金をもらう。
そういう生活を送るうちに麻薬組織の連絡係をしたという嫌疑で逮捕され、その後、ブラジルへ密出国し、音信が途絶える。いまはアフリカで相変わらずの生活をしているらしい。
大人から見ればケシカラン生活を送っている奔放だが純粋な女性。…みたいな感じでしょうか。なんとなく『ライ麦畑でつかまえて』の少年と似ていると思うのは、わたしの理解がたりないのかもしれないが。
それと同じ本に収録されている『ダイヤモンドのギター』も読んだ。
こちらのほうもたぶん高校生くらいの時に読んだのだが、内容は覚えていた。
99年の刑期で刑務所に入れられていた初老の男ミスター・シェーファーは、ある時、刑務所にやってきた若い金髪碧眼の甘ったるい風貌の嘘つき男ティコにたぶらかされて、ともに脱走を図る。ティコはもともとシェーファーが自分について脱走できるとは思っていなかったのに。
冷静沈着で老成したシェーファーがティコのような信用ならない男にたぶらかされたのは、胸の中深くに押し込めてきたもう見ることのない外の広い世界へのあこがれがかきたてられてしまったからだろうなと思ったら切なかった。
この二作品を読んでから、陳忠実『白鹿原』を少しずつ読み始めた。
主人公の嘉轩が結婚した四人の女性はなぜか次々と死んでしまう。
次いで父も病気で亡くなり、嘉轩はしばらくしてから次の結婚しようと考えていた。
しかし、母が早く結婚して跡取りをもうけてほしいというので、五人目の妻を迎えるが、これもほどなく死んでしまう。
…というところまで読んだ。
『沉重的翅膀』は4割くらい読んで挫折。
最初のほうで意味ありげに描かれていた女性記者とその養子は、小説の中で姿を消してから一向に再登場しない。かわいそうな美容師の女性も最初のほうにでてきたきりで、一向に再登場しない。あの人たちは何だったのか。結局、たくさんの登場人物がどういう役割で出てくるのかわからなくなって、読む気がしなくなってしまった。
いつかそのうち読むかも…。いや、もう読まないだろう。
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