2025/12/24

読み進められない本『沉重的翅膀』

 今日はクリスマスイブだが、今年は学校から学生に「中国には優秀な伝統文化があるのだから、クリスマスに関する活動は厳禁」というお触れが出て、学校では小雨が降るのに中国の無形文化遺産に関するイベントをやっている。無形文化遺産は中国語では「非物质文化遗产」、略して「非遺」という。最近、この「非遺」という言葉は流行しているらしく、土産物屋や小籠包の店の看板など、なんでもかんでもに「非遺」と書かれている。

それにしても、クリスマスイベント禁止とは、まったく狭量になったものだ。中国の「非遺」のイベントをやるのと同時に、学生が少しクリスマス気分を味わったからって、それが「優秀な中国伝統文化の継承」に何か影響するのだろうか。

わたしがこの学校に来た頃には、外国人の先生のために学校がクリスマスのポットラックパーティをやったり、教員アパートにサンタクロースの飾りをつけたりしていたが、そういうこともできない雰囲気になった。同僚の日本人の先生は「戦中の日本みたい」と言っていたが、そういう感じである。だんだん中国も息苦しいところになってきた。

〇最近『沉重的翅膀』という本を少しずつ読んでいる。これも『平凡的世界』と同じく「茅盾文学賞」受賞作。以前、ブログつながりだった人がブログで「熱中した」と書いていたので購入したのだが、わたしには合わないのかなかなか読み進められない。

文革後の工場改革の話。硬直した古い制度にしがみつく抵抗勢力に、意欲に燃える改革派が挑む。そのころの政治的な状況は当時の人にとっては「あるある」だったのかもしれないけれど、わたしにとっては何がなんだかよくわからない部分も多い。

それに、ストーリーにどういう関係があるのかわからない人物が入れ代わり立ち代わりバラバラと現れ、読み進めるうちに主なストーリーとのかかわりが次第に明らかになるという書き方だというのも、しんどい。この人はいったいどういう人?と思って読んでいると、いきなりまた新しい人物が現れて、その人の話になり、前に登場した人が再登場した時には、「あれ、この人なんだっけ?」という感じ。

ネットで調べると、いまはあまり読まれていないようだ。なぜあのブログの人はこれに熱中したんだろう。

そうこうするうちに3分の一くらい読んだ。このあと、止めるか読み続けるかまだわからない。


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