2025/07/01

7月 路遥「人生」

 もう半年が過ぎた。

試験も終わって、後処理も済んだ。あとは主任のサインをもらって提出するだけだが、

いつ主任が学校に来るのかの連絡がない。

うちの学部は試験の後処理などの事務処理がだんだん複雑になり、もはや常人が処理できないレベルになってしまっているのではないかと同じアパートに住む先生に言ったら、その人もそう思うと言っていた。いったい何なんだろう、これ。


路遥の「人生」を半分くらいまで読んだ。中国に来たばかりのころ一度買って読み始めたのだが、途中までしか読まないうちになくしてしまった。

農村の秀才、高加林は町の高校を卒業してから(農村なのでそれでも高学歴)、村で学校の教師を務めていたが、地元の有力者のたいして優秀ではない息子にその職を奪われる。こうして、不本意ながら加林は農民となる。村娘の巧珍はかねてより加林に思いを寄せていたが、学校に行ったこともない自分は教師である加林にふさわしくないと思っていた。しかし、加林が農民となったので、思い切って加林に接近を試みて、二人は恋に落ちる。

巧珍は字も読めない娘だが、村の金持ちの娘である。父親が農村の女には学校に行く意味がないと考えていたために聡明であるにもかかわらず学校に行けなかったのだ。

いっぽう、加林は優秀ではあったが、加林の家はまずしく、巧珍の家よりも村では格下とされていた。そのような二人の交際を巧珍の父親はゆるさず、村でも注目の的となったが、加林と巧珍は周囲の咎めるような眼をものともせず、交際を続けた。

その後、軍人であった加林の叔父が村に戻ってきて有力者となったため、加林は村の指導者たちの忖度によって町で記者の仕事を得て、巧珍を残して村を出る。加林は存分に文才を発揮してたちまち気鋭の記者として注目を集めるようになる。かつての高校の同級生であった才色兼備の女性アナウンサーが加林を訪ねてきた。彼女は村娘の巧珍とはちがい知的で加林とは話があう。こうしてこの二人は惹かれあうようになる。

…というところまで読んだ。日本でもそうなのだろうが、中国は今も昔もこういう忖度ばかりで理不尽な国柄。今はそれでも少しはよくなったのかな。そうでもないか。


4 件のコメント:

  1. 陸游も有力者への忖度で、科挙でトップだったのに落とされたんでしたっけ。

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  2. 陸游のことはよくわかりませんが、今も昔もあるあるですね。
    大学生のコンテストや優秀学生の表彰なども、忖度だらけです。

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  3. 一海先生が岩波文庫の解説に書いてます。中国詩人選集第二集の方にはもうちょっと詳しく書いてありますが、どちらも典拠は示されていません。
    https://www.iwanami.co.jp/book/b247665.html

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  4. たくにいさん、ありがとうございます( `ー´)ノ

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