2025/12/20

年末の楽しみと悲しみ

 怪我で休んだ同僚の代講が週二コマあり、お寺の授業も再開したので、

今週も忙しい。

昨日の午後、その代講があった。

一年生の授業で、前のほうに積極的に話したい男子が何人も座っていて、楽しかった。

ふだんのわたしの授業は三年生ばかりで、それまでにすっかり落ちこぼれてやる気がない学生も多い。

一年生の授業でも後ろのほうに枯れたように座っている学生もいて、そういう子たちを無視して授業をするわけにもいかないし、そこが工夫のしどころだ。

それでもとにかく、代講1回目はまあまあ順調に終わった。

夜は学校の中の小さい講堂で、学科の先生と学生の年末恒例カラオケ大会(任意出場)。

それもまあまあもりあがって、わたしも歌ったのだけれど、そこでショックなことを聞いた。

以前にここにも書いたが、わたしにドラゴンのスタンプをくれた学生。

もう卒業しているが、わたしは彼女にこの夏から秋にかけて二度、地下鉄の中で会った。

むこうからわたしをみつけて声をかけてきたのだが、一度目は少し元気がなく、「仕事を探しているところ」だと言っていた。二度目に会った時には「仕事が見つかった」と。

「よかった。がんばってね」とわたしは言い、それから、いまの学校の様子などを話して、握手して別れた。

彼女がいつも会いたいと言っていた中国人のA先生にカラオケ大会で会った。

A先生は彼女の在学中に担任だった人だ。東北人によくいるような懐が深く、心が熱い人。

「彼女に最近会ったのですが、A先生に会いたいって言ってましたよ」と話したら、

A先生はさっと顔を曇らせて、微信での彼女とのやりとりを見せてくれた。

最近決まった仕事をすぐやめたこと。二度自殺未遂をして入院したこと。

両親とは疎遠なこと…。

そして、最近はA先生とも連絡を絶ってしまったのだと。

もう卒業してしまった子だし、何もわたしたちにはできない。

そんな会話をした後、カラオケ大会が始まり、わたしもなんとなくその雰囲気の中で楽しんで帰ってきた。夜、遅くに帰宅して、ろくな食事もせずに就寝。

朝、重苦しい気持ちで目を覚ました。

地下鉄の中で最後に握り合った手を思い出しながら。

いまの中国は、日本の就職氷河期と同じような環境になった。彼女が降りていった地下鉄の外は、彼女にとっては氷まじりの風が吹きつけるような場所だったのかもしれない。



7 件のコメント:

  1. うささんの心も疲れましたね。
    暖かくしてよく寝て下さいね。

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  2. ゆっくり心も身体も休めてください。

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  3. ありがとうございます。
    彼女は鬱になってしまったのかなと思いました。
    そうだとしたら、うまく医療に救われてほしいです。

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  4. うさぎ先生も疲れが身体にきてますよ、しっかり温めておいしいもの食べて、リラックスしてくださいね。

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  5. どうもありがとう( `ー´)ノ 気を付けます。

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  6. 重苦しさ、わかります、、
    うちに来ていた高校生、急にやめたのでどうしたのかと思っていたら、自殺したとお知らせが来て、、

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  7. 自殺するほどの悲しみや絶望ってどんなものかと思うと、苦しくなりますね。

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