ネットでこの映画のことを調べようとすると同名の台湾のホラー映画の記事ばかりがヒットして、1984年のこの映画に関係する情報はもうほとんど得られない。
昨日、休み休み最後まで見た。(途中少し居眠り)
これといった一貫したストーリーがあるわけではない。
正義感に満ち、ごまかしがきらいな少女安然。おとなしく理知的な姉の安静。
だいたいの内容は二つで、一つは安然が三好学生に選ばれるが辞退する話。
安然が三好学生に選ばれたのは、友人同士だった安静と担任が裏で取引をしたから。
編集者の安静が担任が書いたへたくそな詩を雑誌に載せてやったかわりに、担任は安然が三好学生に選ばれるように工作をした。それを知った安然は担任のもとにいき、三好学生の辞退を申し出る。
もう一つは姉との別れ。婚約者に子どもがいることを安静が両親に隠していたことが発覚して、温厚でものわかりのいい父親も激怒。
最後には家族もしかたなく認め、姉は家族と別れて婚約者のもとへ。
安然は姉を許して、旅立ちを見送る。
安然が姉を許したのは、社会のごまかしにも順応して生きているように見えた姉が実は
両親の反対するような相手を自分の心に従って選んだからなのかもしれない。
こういう中国の社会はたしかに生きにくいだろう。
これからは、安然のように正義感にあふれた溌剌とした若い世代が新しい社会を作っていくだろう。
…というような希望のみえる映画なのだが、中国は40年たったいまでもこんな感じである。
〇そのあと、映画「豆蔻年華」を途中まで見た。
中国語の教材などにも使われる青春映画。これも鉄凝だと何となく思っていたのだが、
別の作者の作品だった。
「豆蔻年華」とは「青春時代」くらいの意味。よく使われる言葉だが、典故については春月ねいさんが
詳しいだろう。高級中学の宿舎に住む女の子たちの瑞々しい青春の物語のように記憶していたが、
冒頭から田舎者差別。農村出身者はいじめられるだけでなく、スタート地点も将来の進路を選ぶ時
の難度も都市出身者とはまったく違う。
「赤い服の少女」の安然のような少女が農村出身のおとなしい少女をかばったりする。
この後はどんな内容だっけ?あまり覚えていないので、今日、続きを見よう。
〇自分で調べずにねいさんにふるのも気がひけるので調べてみた。
杜牧が早春のビャクズクをローティーンにたとえたところから
「豆蔻年華」という言葉が生まれたそうだ。
安静と同学の担任教師も、小学校時代は宿舎生活で、週末は家に帰るスタイルだったみたい。日本の「家庭」とはだいぶ違うのでしょうね。
返信削除むかしは「全託」だったようですよね。いまでもあるのかもしれないけど。
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返信削除うちの夫も子どもの頃は週末しか家に帰らなかったと言っていました。大学に入ったら、当時は大学の寮が足りなかったし、家と大学が近かったので、逆に自宅通学(走读生)になったようです。
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